債務整理とおまとめローンではどちらがいいか?
日付:2016年11月28日
カテゴリ:任意整理について
よくあるご質問で、「債務整理とおまとめローンをどちらにするか悩んでいます」というご質問を受けます。 そもそも、債務整理とおまとめローンでは全く異なります。 債務整理は法的手段などによって借金を減らすことを目的にしておりますが、おまとめローンは貸金業者を替えお金を借入することが目的です。
おまとめローンとは
おまとめローンとは、多重債務者向けの借り換えローンのことで、複数の債務を一本化させることで、金利と毎月の返済の負担を低くしてくれるローン商品です。
①借り入れ先が1つにまとまることで毎月の返済の管理が楽になる。
②現在よりも金利が低くなる場合は、毎月の返済額を軽減することができる。
③おまとめローンをした影響で信用情報ではブラック扱いにはならない。
などのメリットがあり一見すごくお得なローンのように感じますが、実はおまとめローンはうまく利用しないと逆に損をしてしまうケースが多いようです。
①支払いがさらに長期にわたる場合が多く支払総額は逆に多くなってしまう場合がある。
②貸金業者が替わるだけで利息は支払っていく必要がある。
③一本化した後、返済のために再度完済した消費者金融を利用する危険がある。
などのデメリットもあります。 要は、おまとめローンで借り入れ件数を一本化しても借入総額に違いはありません。(借金が減ることはありません。)借り換えた金融機関との契約に基づいて、金利を乗せて支払っていくことになります。
債務整理とおまとめローンの比較
4社300万円の借金があった場合、債務整理(※任意整理)とおまとめローンの返済総額について比較します。 ※任意整理とは将来(これから支払うことになる)利息をカットし、月々の返済額を現在より減らすことができます。
■おまとめローンの場合
300万(金利10%、毎月50,000円返済、84回払い)→返済総額=約420万円
■任意整理の場合
300万円(毎月50,000円返済、60回払い)→返済総額=約300万円
上記の場合、おまとめローンと任意整理では返済総額が120万円違います。 任意整理した場合、一定期間、クレジットカードを作成したり、ローンを組むことが難しくなることなどのデメリットもありますが、任意整理のほうが明らかに経済的ご負担は少ないと言えるでしょう。
おまとめローンの注意点
おまとめローンの注意点として、一度、他の金融機関からまとめてお金を借りて完済した消費者金融などの会社から、再度借入れ始めることです。まとめた借金の上、その返済のためにまた消費者金融からお金を借りるとさらに借金は膨らむことになります。 借金が膨らんだ後にご相談に来られた場合、自己破産や個人再生の手続きでしか解決できない場合が多く、債務整理の選択肢が少なくなってしまいます。