会社のお金を横領され自己破産することについて
日付：2016年4月22日
カテゴリ：自己破産について
自己破産の前に確認すべきこと
会社の金を横領されると、当然経営面に大きな打撃があります。大きな会社の数百万円であれば経営的に傾くことはありませんが、小さな所では数百万円が一気に失われることで経営が難しくなり、倒産や自己破産に繋がります。ただ、横領されて経営が難しくなったからと安易に自己破産するのは時期尚早と言えます。まず考えるべきは失ったお金を取り戻すことです。
横領が発覚すれば、当然違法行為となり法的な手段をとることが可能です。賠償責任が確定すれば、犯人の財産を差し押さえることが可能なので奪われたお金が戻ってくる可能性があります。預貯金はもちろん、家や車など差し押さえ対象は多岐に渡ります。すると、自己破産をするまでもない状態まで回復する場合があります。
横領者が自己破産しても諦めない
会社のお金を奪った人物が自己破産をした場合、諦めてしまう場合が多いです。一般的には借金がゼロになるという法的手段なので、横領したお金もすべてなかったことになってしまうと考えがちです。ただ、元々あった借金は自己破産によってゼロになりますが、横領したお金もゼロになるという訳ではありません。違法行為によって取得したお金なので、免責の認可は絶対にあり得ません。
逆に、借金がゼロになることで会社から違法に奪ったお金の返済に集中することができ、返ってくることがあります。多額の借金に苦しんでいる状況では会社へお金を返済することもままならないので、横領した人物の自己破産はある意味チャンスと捉えることもできます。
自己破産に負い目を感じることはない
会社のお金を横領された後、取るべき手段をとっても経営がひっ迫し、自己破産に追い込まれる可能性があります。会社から違法にお金を奪うほどの人間は全てにおいて余裕がない場合が多く、法的な手段をとって差し押さえてもほとんどお金が戻って来ないケースが考えられます。ただ、悪質なものではなく横領されて仕方なしに行った自己破産なので、借金ゼロの免責は当然認可されます。
破産は絶望的な人生への転落と捉える方も多いですが、壊滅的な状況を整理して次の一歩を踏み出す為の法的措置です。なので破産しても再スタートしてまた会社を始めることも可能です。万が一、また横領された場合でも破産回数に限りはないので再度自己破産できます。
