個人再生手続き種類

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個人再生手続き種類

日付:2016年12月1日
カテゴリ:個人再生について

個人再生の手続きは1つではない

借金の合計が5000万円以下(住宅ローンは除く)の方が選択する個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類あります。給与所得者等再生はあまり聞きなれないと思いますので、以下両手続きの主な違いをご説明させていただきます。

2つの再生手続きの相違点

①申立要件

個人再生は破産と異なり、返済していかなければならないので、定期的な収入を得る見込みが必要です。加えて給与所得者等再生は収入額の変動幅が小さいと見込まれることまで必要です。そのため、タクシー運転手や生命保険の外交員等給与の内、歩合給の割合が高い場合には、給与所得者等再生が利用できない可能性があります。

②返済総額

小規模個人再生は、下記ア)とイ)の内大きい方の金額を返済していかなければなりません。

ア)最低弁済額(住宅ローンを除く負債総額が500万円未満の場合は100万円、500万円以上1500万円未満の場合は負債総額の5分の1、1500万円以上3000万円未満の場合は300万円、3000万円以上は負債総額の10分の1)

イ)申立人の資産の金銭的価値

他方給与所得者等再生の場合はア)、イ)に加え、

ウ)2年分の可処分所得

の内、大きい方の金額を支払わなければなりません。

可処分所得とは、分かりやすく説明すると、収入から公租公課と生活費を差し引いた金額のことです。生活費については各都道府県によって異なり、政令によって定められていますので下記URLを参照してください。 (http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13SE050.html参照)

給与額が多い場合、給与所得者等再生の方が小規模個人再生よりも返済額の負担が大きくなる可能性が高くなります。

③再生計画案の付議の要否

小規模個人再生では再生計画案の認可決定を得る必要がありますが、給与所得者等個人再生では同計画案の認可決定を得る必要がありません。再生計画案とは、個人再生の申立人がどれだけの債務を、毎月どのぐらいの金額で何年間返済していくといった計画案のことで、半分以上の再生債権者又は再生債権額の2分の1を超える再生債権者らが積極的に書面で不同意の回答をしなければ、再生計画案が認可されます。

④過去の破産手続き等による制限

小規模個人再生手続きでは下記に該当しても利用することが出来ますが、給与所得者等個人再生では下記に該当する場合の場合利用することが出来ません。

ア)再生債務者が給与所得者等個人再生をし、再生計画の認可決定が確定してから7年以内

イ)再生債務者の再生手続きが遂行され、ハードシップ免責(本人のコントロールが及ばない事情により、再生債権の弁済を怠り、破産の手続きに移行を余儀なくされたものが、破産手続きを経ずに残りの返済する分が免責される手続き)が確定し、その免責決定に係る再生計画の認可決定が確定してから7年以内

ウ)破産の免責許可決定が確定してから7年以内

どちらの再生手続きを選択すべきか

返済総額について、可処分所得は、最低弁済額や申立人の資産の金銭的価値以上の金額になることが多いため、その場合小規模個人再生の申立を選択した方が良いでしょう。もっとも、個人の債権者が多数いて、事前調査で再生計画案が認可されない可能性がある場合は、給与所得者等個人再生も選択肢の一つとして検討した方が良いでしょう。


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