就業規則の役割と活用法

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就業規則の役割と活用法

日付:2016年11月15日
カテゴリ:労働問題について

そもそも就業規則とは何か?

労働相談を受けていると、ほとんどの相談者が就業規則を今まで見たことがないとおっしゃります。また就業規則の存在すら知らない方も少なくありません。

就業規則について簡単に説明すると、労働者の労働条件や会社が労働者を懲戒処分できる場合等、基本的な決まり事が記載されています。はっきり申し上げますが、就業規則は一読すべきです。就業規則の内容によっては現在の労働条件等が改善される可能性があります。

誰でも就業規則は閲覧できるのか?

従業員であれば就業規則は閲覧できます。使用者は従業員の閲覧を拒むことはできません。労働基準法で「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。」と規定されています(106条1項)。会社のパソコンでいつでも閲覧できるようにしている企業も多いかと思います。掲示、備え付けの場所を知らなければ同僚等に尋ね、ぜひ一読してください。なお労働基準法上、常時10人以上の従業員を使用していない会社は就業規則の作成義務を課されていないので、就業規則が存在しない可能性があります(89条)。

就業規則を読むメリットとは?

ほとんどの従業員は雇用される際に雇用契約書を作成したと思いますが、雇用契約書には労働時間、賃金等基本的なことしか書いていません。そのほかの細かい労働条件や懲戒処分に該当する行為等は就業規則に記載しています。そのため、閲覧することで自分自身にどのような権利が備わっているかしっかり把握しましょう。その他に(むしろこちらがメインですが)雇用契約書に記載されている労働条件と就業規則に記載されている労働条件が異なり、就業規則の条件のほうが雇用者にとって有利な条件であるときはそちらか適用されます。例えば、時間外労働の割り増しについて、雇用契約書には2割5分増し、就業規則には3割増しとの記載がある場合、就業規則のほうが適用されます。他方その逆で雇用契約書の条件より就業規則の条件のほうが不利である場合は雇用契約書の条件が適用されます。労働契約法により「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。」と規定されています(12条)。

弁護士からのコメント

就業規則を一読することで、雇用関係が見直されるかもしれないので、一読をお勧めします。

 


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