相続税対策以外の保険の活用法

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相続税対策以外の保険の活用法

日付:2016年11月12日
カテゴリ:相続について

保険金の活用方法

相続税対策の方法として、不動産の購入や保険に加入する方法はさまざまな媒体でよく紹介されており、皆様もご覧になられたり、聞いたりしたことはあるかと思います。ところで、保険について相続税対策以外に活用する方法があることをご存知でしょうか?特定の相続人に対して、他の相続人よりもできるだけ多く相続させたいという場合に保険が活用できます。

保険金は相続財産?

亡くなった方(被相続人)が契約した生命保険の死亡保険金は、相続財産ではなく、受取人として指定された方の固有の財産となります。そのため基本的に特定の相続人のみが死亡保険金を受け取ったとしても、相続財産の分配割合に影響を与えません。

例えば、被相続人が父親、相続人がその子供3人(Aさん、Bさん、Cさん)の場合で、相続財産が6000万円あるとします。父親がAさんにすべて財産を譲りたいと考えて遺言書を作成したとしても、Bさん、Cさんは遺留分という最低限相続財産を受け取れる権利(本事例の場合、BさんとCさんは最低でも1000万円ずつ受け取ることができます。)を持っているので、全てAさんが受け取れるとは限りません。

そこで被相続人が保険料1500万円、受取人Aさん、保険金1500万円の生命保険に加入して亡くなった場合、被相続人の相続財産は4500万円となります。すると、Bさん、Cさんは遺留分で最低限受け取れる金額が750万円となり、保険に加入しなかった場合に比べて受け取れる金額が250万円減ります。そして、減額した分はAさんが受け取ることになり、保険を活用しない場合に比べて多く受け取ることが出来ます。

保険金額を増やしすぎると意外な落とし穴が・・・

今までの記事を読み、Aさんが受領できる保険金額をもっと増額すれば、被相続人の意向にかなうのではないかと考えた方もいらっしゃると思います。しかし2(保険金は相続財産?)の一段落目に「基本的に特定の相続人のみが死亡保険金を受取っていることは、相続財産の分配割合に影響を与えません。」と記載させていただきました。すなわち相続財産の分配割合に影響を与えることもあります。

過去の裁判で、相続財産が約1億円、保険金額も約1億円あり、保険金を被相続人の子ども1人が受け取れるという事案で、受け取った保険金は特別受益に準じるものとして、相続財産に戻さないといけないという判断を下したものがあります。どの程度の保険金額なら大丈夫なのかということは一概には言えず、保険金額と相続財産の比率、被相続人と保険金受取人との関係性等総合考慮して判断されます。保険を活用される場合は一度専門家に相談された方が良いかと思います。


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