過払い金請求のリスク
日付:2016年12月21日
カテゴリ:過払い金について
「過払い金請求をしたい」「過払い金があるか知りたい」けど、何かリスク(デメリット)があるのでは?と思い躊躇されている方も多いと思われます。過払い金請求のリスクはどのようなものがあるのでしょうか。
個人信用情報(ブラックリスト)のリスク
既に完済している貸金業者への過払い金請求は、個人信用情報機関に事故登録(ブラック)されることはありません。但し、債務が残っている状態で過払い金請求をした場合、債務が無くなり過払い金が返還される状況であれば、事故情報の登録はされませんが、過払い金があって債務が減少するものの少額でも債務が残った状況になると、「延滞」や「弁護士介入」などの事故情報が登録されます。
過払い金請求をした業者から借入できなくなるリスク
完済している貸金業者へ過払い金請求しても、信用情報機関に過払い金請求の事実が登録されませんが、貸金業者各社が保存しているデータには過払い金請求した記録は残りますので、過払い金請求した相手方貸金業者からの再借入れはできなくなる可能性があります。
他のカード会社への影響リスク
複数カードを利用中で、一部のカードのみ過払い金返還請求した場合(既に完済している貸金業者への過払いが前提)、使用中の他業者のカードには原則影響ありません。 しかし、同一会社の「別ブランドカードを複数使用」している場合や、カード会社の合併により「同一会社のカードが複数使用」、また、銀行系のカードローン使用中の場合で、過払い金の請求先が「銀行ローンの保証会社と同一」の場合などは注意が必要です。この場合はすべて同一会社に過払い金請求をしたという扱いになりますので、1つのカードで過払い金が発生していても、もう1つのカードの債務が残っている場合は、信用情報に「延滞」や「弁護士介入」などの事故情報が登録され、任意整理扱いになります。
【同一会社の別ブランドカードのケース】
三菱UFJニコス → ニコスカード・マイベスト・DCカードなど
オリエントコーポレーション → オリコカード・アメニティ・UPty(アプティ)など
【カード会社合併のケース】
プロミス → 三洋信販(ポケットバンク)・アットローンと合併
セディナ → OMC・セントラルファイナンス・クオークと合併
CFJ → ディック・アイク・ユニマットレディースと合併
【銀行系カードローンの保証会社のケース】
みずほ銀行カードローン → オリエントコーポレーションが保証
三菱東京UFJ銀行カードローン → アコム又は三菱UFJニコスが保証
三井住友銀行カードローン → プロミスが保証
※例えば、三井住友銀行カードローンを利用中で、プロミスの過払い金を請求したケースでは、プロミスが三井住友銀行の保証会社となっているので、三井住友銀行のカードローンの利用が出来なくなります。
過払い金が戻ってこないリスク
過払い金請求とは過去の支払いすぎた利息を取り戻すことですが、そもそも請求する消費者金融やクレジットカードによって戻ってくる割合や期間は異なります。また、 過去に消費者金融大手の武富士が倒産して過払い金の約4.3%しか返還されなかったように、過払い金請求先が倒産してしまい返還金額が0円になってしまったケースもあります。 以上から過払い金は早めに請求するに越したことはないでしょう。
弁護士費用のリスク
リスク(デメリット)と感じるかは人それぞれかもしれませんが、過払い金請求を弁護士や司法書士の専門家に依頼する場合、どうしても費用が発生します。ほどんどの事務所は過払い金返還額に応じた割合の成功報酬制ですが、事務所によって報酬割合が大きく異なります。過払い金請求は一度しかできないものですから、費用面などもしっかり考慮たうえでご依頼されるところを決めた方がいいかもしれません。
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上記で過払い金請求のリスクを説明しましたが、過払い金請求は、大きなリスク(デメリット)はありません。 複数カードを利用中の方は、上記説明を参考、又は直接お問い合わせ頂ければ詳しくご説明いたします。 一番気になる信用情報(ブラックリスト)も、完済してからの手続きであれば全く影響ないですし、法外金利を長期返済中の場合は、結果的に過払いになれば影響が出ません。